どちらも善玉菌

腸内環境の話になると必ずと言っていいほど登場するのが「ビフィズス菌」と「乳酸菌」ですが、その違いをご存知でしょうか。ビフィズス菌は乳酸菌の一種と思っている方もいるようですが、全く別の菌です。

 

腸内細菌は主に「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」に分けることができますが、ビフィズス菌も乳酸菌も善玉菌に属します。

 

ちなみに善玉菌や悪玉菌はどのように分けているかと言うと、単純に人間にとっていい菌が善玉で悪いのが悪玉、そしてどっちにも転ぶのが日和見というだけで、実は細菌学的な特徴があるわけではないんです。

ビフィズス菌

腸内に約1兆〜10兆個ほどが生息していて、善玉菌の大半を占めるのがこのビフィズス菌です。ビフィズス菌は偏性嫌気性と言って酸素に触れると死んでしまう性質を持ち、動物の腸内に主に生息しており外部では死滅してしまうことがほとんどです。

 

乳幼児の頃は腸内細菌の9割がビフィズス菌なのですが、歳を重ねるごとに減っていき60代になると1%以下になってしまうのです。

 

ビフィズス菌を育てるにはオリゴ糖が非常に有効で、乳幼児にビフィズス菌が多いのは母乳にオリゴ糖が含まれていることも関係しています。

 

そしてビフィズス菌がオリゴ糖を栄養として分解する際に短鎖脂肪酸の一種である「酢酸(さくさん)」を生み出しますが、これが肥満体質の改善やアレルギー予防などに効果があることがわかってきているのです。

 

乳酸菌

腸内に1億〜100億個ほどが生息していて、こちらも重要な善玉菌の一種です。ビフィズス菌と違って酸素に触れても生息できるため、食品などにも多く含まれます。

 

身近では食品を発酵させる菌として有名で、納豆やキムチ、チーズや味噌などの発酵食品は乳酸菌によって発酵が進んだ状態の食品です。そのため発酵食品には多くの乳酸菌が含まれることが知られています。
ですが乳酸菌を含む食品を食べてもそのほとんどは胃酸によって死滅してしまうため、乳酸菌に関しても外部から摂取する場合は工夫が必要です。

 

体内では食物繊維を栄養分として分解することで短鎖脂肪酸の一種である「乳酸」を生み出します。こちらも同じく肥満体質の改善等に効果があります。

共通点

この二つの菌は分類学的には全くの別物ですが、人間に対する効果としては共通点も見られることがわかります。

 

まずどちらも短鎖脂肪酸の一種を生み出すために、肥満体質やアレルギー体質の抑制が行われるという点。

 

また外部から摂取する際は実はどちらも酸素や胃酸殺菌力に負けて死滅してしまう点も同じです。そのためビフィズス菌や乳酸菌が生きて腸に届くためのサプリ等の開発が進んでいるのです。